バリニーズはシャムの長毛タイプを独立させた猫種ですが、いつごろからシャムに長毛種が生まれるようになったのかは定かではありません。

1871年発行の雑誌の挿絵や、1928年にはCFF（猫血統登録団体）の登記記録にも長毛のシャムの痕跡が残されています。

しかし、その美しさにもかかわらず、短毛のシャムから生まれた長毛の仔猫は、あくまで異端という扱いでした。

1950年代に入り、アメリカ人のヘレン・スミスとマリオン・ドルセイという二人のブリーダーが、長毛のシャムの愛らしさに心を奪われ、別の猫種として独立させようと長毛のシャムの選択繁殖を始めました。

体のつくりや性格等はシャムに似ていて、一見すると華奢なボディにはしっかりとした筋肉がついています。

バリニーズは緩やかで小さなくさび型の頭部に、とても大きな耳とアーモンド形の青い目を持つ中型のオリエンタルタイプのネコです。
シャムの長毛種とされていますが、それほど長い被毛ではなく、セミロングよりもやや短い程度のシングルコートです。
長い尾はふさふさで、羽飾りのように豪華です。

性格的にはとても愛情深く甘えん坊で、シャムと同様に人好きで可愛らしいネコです。