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スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールド

スコティッシュ・フォールドの起源

丸くて愛らしいスコティッシュフォールドは、スコットランド中部に位置するテイサイドという地域の羊飼いの家で生まれた、スージーという名の白いネコに由来します。

スージーは一緒に生まれた他のネコたちと違い、耳がぺたんと前方に折りたたまれていました。
その後、スージーは出産をしたのですが、スージーと同じような折れ耳の子猫が数匹含まれていました。

それから10年ほどしてスージーの子孫がアメリカに渡り、アメリカン・ショートヘアやブリティッシュ・ショートヘアと交配・改良が重ねられて、スコットランドの折れ耳猫は「スコティッシュ・フィールド」という猫種として公認されました。

 

スコティッシュフォールドの特徴

スコティッシュ・フォードといえば、顔も目もまん丸なイメージですが、身体も四肢もがっしりして筋肉質な、中型のセミコビータイプです。
スコティッシュ・フォールド(fold=折る)という名のとおり、折れ耳が最大の特徴ですが、生まれたときはごく普通の立ち耳をしていて、生後3週間から4週間ほどで耳が折れ始めます。しかし、全ての子猫が折れ耳になるわけではなく、優性遺伝によって発生するので、同腹で生まれた兄弟でも完全な折れ耳になる子猫は3割ほどで、その他は立ち耳か完全ではない折れ耳になると言われています。

 

スコティッシュフォールドの被毛の特徴やカラー

スコティッシュ・フォールドには、短毛と長毛がいます。スコティッシュ・フォールドの起源となったスージーが長毛の遺伝子を保有していたということに加え、ブリティッシュ・ショートヘアの異種交配の相手がペルシャであったことから、長毛の遺伝子を保有している個体が存在していると考えられています。しかし、一般的にスコティッシュ・フォールドといえば、真ん丸のお顔が分かり易く、柔らかく密度の高い被毛で触り心地の良い短毛タイプかもしれませんね。

スコティッシュフォールドの被毛には、非常に多くのカラーとパターンがあります。単色の白・黒・レッド・クリーム・ブルーだけではなく、タビー(トラ=縞模様)やキャリコ(三毛)など、バリエーションが豊富です。

スコティッシュフォールドの性格や飼い方


スコティッシュ・フォールドの性格は、のんびりと穏やかで人にもよく懐きます。鳴き声も小さく、比較的運動量が少ない猫と言われていることから、大人しいイメージもあるかもしれません。

垂れ耳のスコティッシュ・フォールドは耳の中が湿りやすく汚れも溜まりやすいので、定期的に耳のお掃除が必要です。
短毛タイプも定期的なブラッシングが必要ですが、特に長毛タイプは被毛が柔らかく絡みやすいので、毎日のブラッシングは欠かせません。

スコティッシュ・フォールドの気を付けたい病気

スコティッシュ・フォールドは自然発生的に生まれたネコではなく、一匹のネコを起源に近親交配を繰り返し作出してきたことから、遺伝性疾患が多く出ると言われています。

スコティッシュ・フォールド最大の特徴である折れ耳は、骨の形成異常が原因です。その為、筋骨格系疾患の発症が多いとされ、特に関節炎の発症は他の猫種の2倍以上といわれています。
また、四肢やしっぽの骨に骨瘤(こつりゅう)といわれる軟骨の瘤(こぶ)ができる「骨軟骨異形成症」も、スコティッシュ・フォールドに特に多い疾患です。禁忌とされている、折れ耳同士の交配で生まれた子猫は、この疾患が発生する確率が非常に高くなります。
痛みを伴うため、歩き方がおかしかったり、四肢の骨に異常が感じられた時は、動物病院を受診してください。

折れ耳の個体は、耳が蒸れたり汚れが溜まりやすいため、外耳炎など耳の病気にも気を付けなければなりません。
その他、内臓疾患も多いとされ、特に心肥大に注意しましょう。

遺伝性疾患は比較的若い5~6歳までに発症するものが多いので、日頃からネコの様子をよく観察し、ブラッシングや毎日のお手入れの時に身体を触って、何か変わったことがないか?異常がないかを確認してあげると良いでしょう。
また、定期的に動物病院で健康診断を受けることで、症状が出る前、もしくは悪化する前に病気を発見したり、痛みを取り除く・病気の進行を遅らせることが出来るようになります。


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