潤んだ大きくて愛らしいお目目が特徴のチワワ。前よりも目が出ているかも？とか、片方の目だけ大きく見える？なんて感じたことはありませんか？
原因は様々ですが、眼球が飛び出してしまう「眼球突出」と状態があるんです。
 

チワワの眼球突出ってなに？

犬の眼球に衝撃がかかり、飛び出してしまうことを眼球突出といいます。チワワだけではなく、フレンチ・ブルドッグやパグ、シーズーなど小型犬の短頭種によく起こります。
人間の場合は事故などでかなり大きな衝撃が加わらないと眼球突出はしませんが、犬と人間とは頭蓋骨の形が違うため、発生率に差が生じます。特に短頭種の犬は、頭が丸く小さく鼻が短いことから、眼球をおさめるくぼみが浅いために、眼球突出しやすい状態であるといえます。

眼球突出の原因

チワワの眼球突出の原因は、頭部や眼球周辺への衝撃などがあります。具体的には、遊んでいたときに興奮して壁にぶつかる。犬同士でケンカ。フローリングで滑って転ぶ。物がぶつかったり頭に落ちてきた。人間が頭を叩いた。交通事故など。

交通事故などはともかく、ぶつかったり転んだりというのは、犬の日常でそう珍しくない光景ですがよね。この程度の衝撃で眼球突出してしまうなんて・・・と驚かれる飼い主さんも多いと思いますが、チワワはペットとして飼われるようになってからも人の手によって小型化が進み、眼球がおさまるくぼみが小さく浅いために、少しの力が加わるだけで簡単に眼球が突出してしまうのです。

珍しいところでは、頭蓋骨に眼球がおさまるくぼみ(眼窩(がんか))にできる眼窩内腫瘍が原因の眼球突出もあります。眼窩に出来た腫瘍に、眼球が押し出されて起こってしまうものです。
 

チワワが眼球突出した時の症状とは

眼球突出といっても、眼球が丸ごと飛び出してぶら下がるというようなことではなく、殆どの場合は眼窩から少しだけ前に出ている状態のことをいいます。

眼球突出してしまうととても痛いので、チワワは震えたり鳴いたりするでしょう。時には痛みのために攻撃的になったり、飼い主さんに触られたり抱っこされたりするのを嫌がることもあります。眼球突出により目を閉じることが出来ず、目の表面が乾燥状態となり、角膜が傷つきやすくなります。
 

チワワが眼球突出した時の対処方法

チワワが眼球突出してしまったら、チワワを抱いて落ち着かせてあげましょう。眼球突出の痛みでパニックになり、目に傷を付けないようにするためです。
そして、ご自宅にエリザベスカラーがあればそれをチワワに装着させてください。エリザベスカラーがなければ、タオルなどで首元を巻き、前足で目を傷つけないように工夫をしましょう。その際、飼い主さんご自身が慌てないように、まずは落ち着いてください。
眼球突出すると、軽度であっても目の表面が乾燥状態となり、角膜が傷つきやすくなります。重度の眼球突出であれば尚更、最悪の場合は失明してしまうこともあるので、早期の治療が必要です。

準備が整ったら、出来るだけ早く動物病院を受診しましょう。

チワワは頭部の構造上、眼球突出しやすい犬種です。身体は小さく可愛らしい犬ですが、性格的には気が強く勇敢であり、敏捷によく動き回ります。その為、犬同士のケンカや事故にも十分に気を付けて、眼球突出を起こさないように飼い主さんが目を配ってあげることが一番の予防になるでしょう。