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ペット情報サイトCoo(クー) 編集部|投稿日 2020-02-03
毎日の暮らしの中で、階段の上り下りをすることは、生活の一部になっていますよね。人間にとっては何てことはないことですが、犬にとっては負担になっているようです。
子犬の頃は階段を怖がっていた犬でも、慣れてしまうと躊躇なく階段の上り下りをすることがあります。しかし、階段は人間の足に合わせて作られているので、4本足の犬が使うと、体に負荷が掛かってしまいます。これは階段に限ったことではなく、滑りやすいフローリングや柔らかいベッドやソファの上り下りでも、犬にとっては同じように足腰にとっては大きな負担となる危険性があります。
元々、犬はネコと違って高いところに上る習性がありません。その為、犬の足腰はネコに比べると柔軟性にかけ、衝撃に弱いとされています。階段の上り下りは、体全体の重さが足腰に掛かるため、日常的に階段の上り下りをしている犬は椎間板ヘルニアになりやすいといわれています。
犬種を問わず、どの犬にとっても階段の上り下りは足腰への負担が大きいといえます。特にダックスフントやウェルシュ・コーギーのような胴長の犬は、日常生活の中でも腰に負担が掛かりやすいうえに、階段の上り下りをする度に胴体を屈めることになるので、背中や足腰に大きな負担が掛かります。
腰へのダメージは蓄積されて、椎間板ヘルニアになる可能性が高くなってしまいます。更に、ダックスフントやウェルシュ・コーギーのような犬は足も短いため、階段に顎やお腹をぶつけたり、ひどい場合には内臓を痛めてしまうという危険性もあります。
普段から階段の上り下りをさせないことが一番良いのですが、家の中やお散歩の途中に階段がある場合、出来るだけ飼い主さんが抱っこをしてあげましょう。段差の低い階段の場合でも、ゆっくりと歩かせたりすることで、足腰への負担を減らしてあげるようにしましょう。
階段の前で子犬が怖がっていることがありますよね。人間の赤ちゃんや幼児と同じように、小さな子犬も頭が重く体が軽いために、特に階段の下りはコロコロコロと転がり落ちてしまうことがよくあります。
実はこれは成犬でも同じで、犬は下半身に比べて上半身の方が重く、特に頭部に重さが集中しているため、階段を下りるときは重い上半身を下に向けなければならず、不安定なバランスから落下してしまうかもしれないという、犬にとっては大変危険で恐怖を感じる作業になります。
犬が階段を下りたがっている場合、足腰へのダメージや落下事故を防ぐためにも、飼い主さんが出来るだけフォローをしてあげるようにしましょう。
階段から落ちた直後は元気でも、数時間、もしくは数日たってから急変する場合があります。見た目の傷がなくても、落下の衝撃で脳が損傷し、その影響が出るためです。そのような場合には直ぐに動物病院で診察を受け、その際は階段からの落下についても獣医師に伝えてください。
人間も年を重ねると足腰が弱ってきますが、それは犬にとっても同じことです。4本足で歩く動物でも、高いところへ上る習性があり、体が柔軟な猫と違い、平面で生活をする犬にとっては、階段の上り下りやベッドやソファーへのジャンプが足腰の負担になり、それが年を重ねるごとに蓄積されていきます。愛犬にとって、少しでも足ことへの負担を減らすことが出来るように、サポートグッズをご紹介します。
フローリング用の滑り止めマットもありますが、階段専用の滑り止めマットも市販されています。階段に密着することでずれにくく、クッション性もあるものは足腰への衝撃を和らげてくれます。
ベッドやソファなど、愛犬がジャンプしないと上れない高さのところには、ステップ(踏み台)を設置することで、足腰への負担が掛かりづらくなります。ペット用品を扱うお店でも取り扱っていますが、空いた牛乳パックを重ねるなどして、手作りされている飼い主さんもいらっしゃいます。
普段、何気なく使っている階段ですが、犬にとっては大変危険で体への負担も高いものです。犬の身体の構造を理解し、生活環境を整えることで、少しでも負担を減らしてあげたいものですね。