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老猫になったら

出典元: Alexey Marcov/Pixabay

老猫になったら

ペット情報サイトCoo(クー) 編集部|投稿日 2020-01-27

人間の老化プロセスに個人差があるように、猫の老化にも個体差があります。一般的には7歳くらいから中高年期に入り、11歳から高齢期、15歳を過ぎる超高齢期もしくは老齢期と言われます。
人間の年齢に換算すると、猫の10歳は人間の56歳ほどになりますが、健康な猫であれば見た目は若い時とあまり変わらず、老化なんて感じられないという飼い主さんもいます。

しかし、見た目に変わったところがなくても、一定の年齢に達した猫の身体は確実に変わってきています。7歳ころから少しずつ細胞レベルで老化が始まり、飼い主さんが愛猫の老化現象に気付き始める11~12歳ころには、心臓や腎臓、肝臓、免疫システムなどが弱り始めます。
 

猫の老化の兆候

猫は高齢期に入っても見た目はそれほど変わりませんが、生理的機能の低下による口臭や、毛繕いの回数が減少することによる被毛の状態の変化など、様々な老化のサインが出ます。老化が進むことにより、色々な病気のリスクも高まるので、愛猫の変化に注意しましょう。
 

寝ている時間が長くなる

猫は高齢期に入ると、活動時間が短くなり、寝ている時間が長くなります。ご飯とトイレ以外はジッとしているか、眠っているようになります。
 

白髪が出てくる

元の被毛の色などもあり、かなり個体差がありますが、顔周辺に白髪のような毛がでてきたり、被毛の色が薄くなったりします。年齢と共に、被毛の白い部分が増えることもあります。

毛繕いや爪とぎの回数が減少

猫は中高年期に入ったころから、毛繕いや爪とぎといった毎日の習慣が減少する傾向にあります。年を取ると、動くのが面倒くさくなったり、好奇心が弱まってしまうためです。
 

被毛の状態の変化

毛繕い怠るようになると、毛艶が悪くなったり、毛割れ、毛玉ができたりと被毛の状態が悪くなるので、飼い主さんによる定期的なブラッシングが必要になってきます。
また、皮脂腺が活発さを失うことで、被毛の質が低下したり、白髪が混じることもあります。
 

歯が悪くなる

人間や犬と同じように、猫の歯も年齢を重ねるごとに歯の状態が悪くなります。猫は自分で歯磨きをする習慣がないので、色素沈着をしたり、歯肉炎・歯槽膿漏、虫歯や口臭というように、生活習慣や個体差はありますが、状態は悪くなっていきます。場合によっては、歯のクリーニングや抜歯などの治療もありますが、子猫のうちから飼い主さんによる歯磨きを習慣づけられると良いですね。
 

筋肉や関節の衰え

元気よく走り回ったり、上下運動をしていた若いころは、筋肉が硬く締まった体つきをしていた猫も、年齢を重ねると徐々に筋肉が衰えてきたり、関節に問題を抱えるようになります。
全体的に動きがスローになったり、お気に入りの場所でも、高いところや段差があったりすると登らなくなったりします。
 

感覚機能の低下

高齢期になると、目が悪くなる・耳が遠くなる・嗅覚が落ちるというような、感覚機能の低下も見られます。人間と同じですね。
また、睡眠時間が長くなっても眠りが浅いため、日々の習慣に支障をきたしたり、不安になって飼い主さんにまとわりついたり、大声で鳴いたりというような問題行動を引き起こす場合があります。
 

シニア用フード

猫のフードは、そのライフステージによって、必要な栄養が変わってきます。また、加齢と共に味覚や嗅覚が減退し、それによって食欲が低下することがあります。歯の状態が悪ければ、噛むことが難しくなり、徐々に体重が減少してしまうこともあります。
老化による影響を軽減し、シニア特有の病気の発症を防ぐためにも、高齢期になったらシニア用のフードに切り替える必要があります。

高齢期の猫で気になることといえば、真っ先に腎臓の機能低下を思い浮かべる飼い主さんが多いと思いますが、症状が現れる前から腎機能の低下は始まっています。現在は嗜好性も高く、腎臓に負担のかからない療法食も色々とあるので、中高年期に入ったら、予防を兼ねて療法食に切り替えを勧める獣医さんもいます。
フードの切り替えについては、年齢だけではなく、体重や健康状態も考える必要があるので、かかりつけの動物病院に相談してください。

快適な環境を整える

年を重ねると、ジッとしていたり、眠っている時間が長くなります。ストレスに起因する疾患を防ぐためにも、傾斜台や階段をお気に入りの場所に置いたり、快適な温度・静かな場所や狭い場所など、愛猫が安心して過ごせるお部屋作りも重要です。
出入りの負担の少ない側面の浅いトイレや、水場、フードを、家の複数個所に設置することで、老猫でも容易にアクセスできるようにしてあげると、日々の暮らしは楽になります。


最後に

愛猫が10歳を超えたら、最低でも2年に一度、できれば半年に一度は掛かりつけの獣医さんの診察を受けるようにしてください。

運動機能の異常、行動変化、お水を飲む量や尿の増減などが見られた場合は、何らかの病気の症状であることもあります。
関節炎などの場合、もう年だからと放っておかず、お薬を飲むことで症状が軽減することもあります。
猫ちゃんが穏やかで健やかな高齢期をを過ごすためには、飼い主さんの愛情と支えが必要になってきます。

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