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ペット情報サイトCoo(クー) 編集部|投稿日 2020-01-12
愛猫のアゴに黒く小さなブツブツを見たことはありませんか?実はそれ、猫のニキビなんです。猫のアゴに出来るニキビは人間のニキビと同じように、毛穴にたまった皮脂が黒ずんで見えます。放っておくと悪化してしまうことがあるので、ニキビができる原因や適切なケアの方法をご紹介します。
猫のアゴに出来るニキビは挫瘡(ざそう)と呼ばれる肌の疾患で、猫ニキビや顎ニキビと呼ばれることもあります。人間のニキビと同じように、毛穴に皮脂が溜まることで出来ますが、爪などで引っ掻いてしまうと細菌感染を起こして痛みや痒みが出てきます。更に悪化をすると出血したり膿んだりすることもあり、こうなると家庭でのケアで改善することはかなり難しくなるので、すぐに動物病院を受診しましょう。
猫のニキビ(座瘡)ができる原因はハッキリしていませんが皮脂腺やアポクリン線など、分泌物が多く出る場所であることかから、それらが詰まり炎症を起こす、または食事の際に汚れやすい場所ということもあり、被毛に汚れが残ってしまうことで雑菌が繁殖すること、更にはアレルギーやストレスなどが関係しているとも考えられています。
愛猫が毎日フードやお水を入れる食器は、そのままにしておくと雑菌が繁殖しやすくなるので、毎日洗って清潔を保つようにしましょう。特にプラスチック製の器は傷がつきやすく細菌が繁殖しやすい材質なので、傷が付きづらいガラスや陶器の器に変えることをお勧めします。
お水は最低でも一日に1回、できれば2回は入れ替えて、清潔なお水を与えるようにしましょう。
猫のニキビは、避妊や去勢手術、出産などによるホルモンバランスの乱れによって出来ることがあります。
猫は環境の変化が苦手な生き物です。新しく子猫を飼う、引っ越しをするなど、今までと違う環境にストレスを感じ、体調を崩すことがあります。出来るだけストレスを軽減できるように、落ち着ける場所を作ったり、一緒に過ごせる時間を増やしてみるなどの工夫をしてみましょう。
毛づくろいをあまりしないネコにニキビが出来やすいと言われています。口の周りはネコ自身では毛づくろいをしづらい場所です。特にアゴの下はネコの舌が届かず、フードやよだれなどの汚れが残りやすい場所でもあるので、濡らしたガーゼなどの柔らかい布で、拭いてあげると良いでしょう。
特に長毛種の猫ちゃんの場合、ウエットフードは被毛に付きやすいので気を付けてあげましょう。
フードの成分にアレルギーがあり、ニキビを発症する可能性もあります。また、アレルギーではないけれど、脂肪分の多いフードが合わずにニキビが出来ることもあるようです。他に原因が見当たらない場合、フードを見直すのも良いかもしれません。いきなり新しいフードに変えると、お腹を壊したり逆に便秘になったりすることもあるので、様子を見ながら少しずつ新しいフードに変えてみましょう。
ニキビの症状が軽いうちであれば、家庭でも治すことができます。まずはあごの周りを清潔に保つようにしましょう。清潔なコットンやガーゼなどの柔らかい布をぬるま湯で濡らし、ニキビが出来ているところを優しく拭いてあげましょう。決してゴシゴシと擦らず、あくまで軽く優しく手短に済ませてください。
黒くかさぶたのようになっているニキビを1回で落とすことは出来ませんが、1日に1回程度、黒くなっている部分を優しく拭き取るようなイメージで、少しずつ落とします。ゴシゴシと強く擦ると皮膚を傷つけて悪化させてしまうこともあるので、あくまでも優しくケアをしていきましょう。
悪化をする前に適切なケアをしてあげれば、比較的早期に改善しますが、それでも良くならない場合は、かかりつけの獣医さんに相談してください。
猫のニキビは一度出来るととても再発しやすいものです。もちろん、一度だけでその後は発症しないこともありますが、猫の体質もあり、何度もニキビが出来る子もいれば、一度もニキビが出来ない子もいるようです。
ニキビの予防には、何はともあれ、お口の周りを清潔に保つこと、黒いブツブツを発見したら、悪化をする前に落としてあげることが大切です。