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ペット情報サイトCoo(クー) 編集部|投稿日 2019-12-17
愛犬の目の周りが、赤茶色っぽくなっていることがありませんか?一般的にこのような状態を【涙やけ】といいますが、医学用語ではなく、目の周りから鼻にかけての被毛が変色することを言います。
犬の涙やけは流涙症(りゅうるいしょう)や眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)などが原因となり、涙が過剰に分泌されることによって起こります。
通常、角膜は涙によって保護されており、目頭にある涙点から鼻涙管(びるいかん)を通して喉へと吸収されています。それが何等かの原因によって過剰に分泌されてしまい、涙が眼球からあふれ出てしまうことがあるのです。涙が出ること自体はごく自然なことですが、それが多すぎるとバクテリアを繁殖させてしまい皮膚炎を起こすことがあります。
犬の涙やけの原因は、大きく分けて2つあります。一つは涙の過剰分泌。もう一つは涙の量は普通なのに、涙がうまく排出されずに目からあふれ出てしまうことによるものです。
目にまつげやゴミなどのが入ってしまうことで角膜に傷がつき、涙の過剰分泌が起こることがあります。逆さまつげや長毛種の犬に多く、角膜炎を引き起こしていることもあるので、動物病院を受診するようにしてください。
花粉症や食物アレルギーによって、涙が大量に出ることもあります。目を気にして掻いたり、クシャミを頻発するなどしていたら、早めに動物病院を受診してアレルゲンを特定しましょう。
鼻涙管が狭かったり詰まったりといったトラブルがあり、涙が溢れ出てしまうケースもあります。先天的もしくは、何らかの理由により後天的に鼻涙管に狭窄や閉塞が起こります。
プードルやマルチーズは、涙点の位置によって涙が鼻涙管に流れづらく、特に涙やけを起こしやすい犬種として知られています。その他、目が大きく眼球が突出している犬種、チワワ、シーズー、ペキニーズ、パグ、ブルドッグなども涙やけを起こしやすいと言われています。
涙やけで変色した被毛はカットするしかありません。原因を特定することは難しいのですが、同じように涙やけを繰り返すことになるので、掛かりつけの獣医さんと相談しながら愛犬にあったケアをして、しっかりと予防していきましょう。まずは涙の過剰分泌を抑え、細菌感染を防ぐことが重要です。
基本的なケアとしては、まずは目元の被毛をカットして眼球への刺激を減らしましょう。次に涙が出ていたら、こまめにガーゼなどの柔らかい布で拭き取ってあげてください。
フードが原因で鼻涙管が狭くなり、涙やけを起こしやすいという説もあります。できるだけ添加物が少ないクオリティの高い原材料を使用しているフードを選ぶようにしましょう。
ハウスダストやダニなどのアレルギーが原因の涙やけの場合には、お部屋の掃除をしっかりとし、犬用の寝具などは定期的に洗い、お天気の良い日は干すことで症状が緩和されることが期待できます。