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ペット情報サイトCoo(クー) 編集部|投稿日 2019-10-28
愛猫のウンチが前より出づらくなったと感じることはありませんか?ネコのウンチは健康のバロメーターとも言えます。
たかが便秘と軽く考えて放置していると重篤な病気の原因となる場合もあるので、飼い主さんがきちんと理解して、その時が来たら対処できるようにしておきましょう。
健康なネコであれば、食べているフードの種類(動物性たんぱく質や繊維質の含有量等)によって、排泄物の硬さや臭いなどが多少の違いがでますが、健康な良いウンチであれば、人間の人差し指ほどの長さで適度な艶があり、粘土くらいの硬さになります。しかし、一定の長さがなくコロコロしていたり、艶がなく、水分不足のために表面がひび割れているとしたら、それはあまり良いウンチとはいえないようです。
★ウンチが2日間以上出ていない。
★トイレに入って力むけれど、ウンチが出ない。(少ししか出ない)
★小石のように、コロコロとした小さいウンチしか出ない。
★排便時に鳴く。
★いつもより力む時間が長い。
★ウンチの出が悪く、嘔吐もある場合など。
ネコの便秘では考えられる原因がいくつかあります。
水分不足。ネコは人間や犬などに比べると格段に水分摂取量が少ないので、ウンチが硬くなりやすい動物です。
トイレが汚い。ネコはキレイ好きな動物なので、トイレが汚いと排泄を我慢してしまい、便秘や膀胱炎などになってしまうことがあります。
ネコは自分でグルーミング(毛づくろい)をするので、飲み込んでしまった被毛が排出されず、腸内で硬い毛玉になり、排便しづらくなってしまうことがあります。
環境の変化などのストレス場ある場合や、運動不足によって便秘になることも珍しくはありません。
痔や直腸の腫瘍、骨盤骨折など、排便時に痛みを生じる場合などは、ウンチを我慢してしまい、便秘になってしまうこともあります。また、シニア期になると、加齢に伴う様々な機能の低下により、便秘になりやすくなります。
便秘を繰り返し慢性化すると、元気がなくなる・食欲不振・体重が減る・時には嘔吐するなどの症状がみられることがあります。このような場合、すぐに掛かりつけの動物病院を受診しましょう。便秘を繰り返していると、結腸内に大量の便が溜まり、巨大結腸症という病気に繋がることがあります。
時間が経つと溜まったウンチは更に硬くなり、悪化すると直腸内に指を入れて掻きだしてあげないとウンチが出なくなってしまい、手術が必要になるケースもあります。そうなる前に、便秘を改善するようにしましょう。
トイレ掃除は怠らず、ネコちゃんがトイレに行きやすい環境を整えましょう。
水分摂取量が少ないと、便秘以外にも尿路疾患など様々な病気のリスクが増えます。出来るだけネコちゃんがお水を飲みたくなるように、毎日新鮮なお水を用意して、水飲み用の容器や水の置き場所に工夫をしてみましょう。あまりお水を飲まない子でも、ささ身のゆで汁や人肌ほどの暖かいお湯だと飲みやすくなるかもしれません。
トイレ以外でも、ネコちゃんにとって考えられるストレスを減らし、毎日の適度な運動。
長毛種のネコちゃんは出来るだけ毎日のブラッシング、短毛種のネコちゃんでも換毛期には沢山の被毛が抜けるので、愛猫の毛量などに合わせて必要なケアをしてあげましょう。
1日2日、ちょっと便が少ないかな?ということがあっても、その翌日にはいつものように便が出ていれば心配しなくても良いとは思いますが、飼い主さんから見て、「これは便秘だな」と感じるのであれば、元気で食欲があったとしても、まずは主治医の先生に相談してください。
現在は乳酸菌など、腸内環境を整えるサプリメントもありますし、便秘用の水に溶ける可溶性繊維の療法食もあります。シニア期で下部尿路疾患用の療法食を食べているネコちゃんでも食べられるものもあるので、便秘が酷くなる前にぜひ獣医師へ相談しましょう。