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ペット情報サイトCoo(クー) 編集部|投稿日 2020-04-21
犬の鼻は健康のバロメーター、そう思っている方は多いですよね。それは正解でもあり不正解でもあります。
確かに若くて健康な犬の鼻は程よく湿って艶々としています。しかし、病気に限らず、様々な理由で鼻が乾燥したり、ひび割れたりすることがあります。
健康なとき、犬の鼻はほど良く湿って艶があります。犬の鼻の奥には「外側鼻腺」という器官があり、そこから出る分泌液によって湿っているのです。犬の鼻が湿っている理由は二つあり、一つは様々なニオイをキャッチし、そのニオイから情報を得るため。
もう一つは体温調節のためです。人は汗をかくことで体温を調節しますが、犬は鼻と肉球にしか汗腺がないため、全身から汗をかいて体温を下げることが出来ません。その為、ハアハアと口呼吸をすることと、外側鼻腺から分泌液を出すことで、熱を逃し体温の調節をしているのです。分泌液があまり出ないときは、自分で鼻を舐めて、湿らせた状態を保ちます。
普段はひんやりと濡れている犬の鼻が乾燥すると、ちょっと気になりますよね。病気じゃなくても、生理現象で乾くことがあります。
人間も年を重ねて体の様々な機能が低下して衰えてくると、肌が乾燥したり、涙の量が減ってドライアイになったりしますが、犬も同じです。老犬の鼻が乾いてカサカサして来たら、それは病気ではなく加齢が原因かもしれません。
眠っている時や寝起きに、愛犬の鼻が乾燥していると感じることがあると思います。
睡眠中は嗅覚を研ぎ澄まして周囲の情報をキャッチする必要もないため、分泌液が少なくなり、自分で鼻を舐めることもないので結果として鼻が乾いた状態になります。
体温を下げるためなど、鼻を濡らす必要があるとき以外は、鼻が乾燥していてもさほど心配する必要はありません。
ドッグランで走った後や遊びに夢中になっている時など、喉が渇いた状態の時には鼻が乾燥することがあります。運動後は水分補習をしっかりと行うようにしましょう。
何らかの病気が原因で、犬の鼻が乾燥することがあります。
花粉やハウスダストなとのアレルギーが原因で鼻が乾燥することがあります。
発熱をしたときは鼻が乾燥することがあります。
嘔吐や下痢を繰り返しているようなときは、脱水状態になりやくなり、鼻も乾燥気味になります。
角化症などの皮膚病になると、鼻がカサカサになったり、ひび割れてしまう傾向があります。皮膚病が原因の場合は、鼻だけではなく体も乾燥することが多いです。
シニア期に入ると分泌液の量が減ってくるので、鼻も乾燥しやすくなります。乾燥以外に気になるところがなければ老化による乾燥だと考えて良いでしょう。
アレルギーが原因の場合は、愛犬をアレルゲンから出来る限り遠ざけること、皮膚病などの病気が原因の場合は、病気の治療を行うことにより、鼻の乾燥も緩和されるでしょう。
乾燥が酷く、ひび割れてしまったときなどは、ワセリンなどの保湿剤を少量塗ってあげるのも良いでしょう。鼻に保湿剤を付けると舐めてしまうことも考えられるので、かかりつけの獣医んさんに相談をして、愛犬の口に入っても問題のないものを選んであげましょう。