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台湾にある「猫の天国」観光地化で変質

台湾にある「猫の天国」観光地化で変質

ペット情報サイトCoo(クー) 編集部|投稿日 2018-06-03

猫の天国

「猫の天国」皆さんは聞いたことがあるでしょうか?台湾の北部に位置する新北市の侯硐(ホウトン)は人口約100人に対し、200匹以上の猫が暮らし「猫の天国」と称されています。

猫との自然な触れ合いが満喫できるとのことで、「猫村」として、日本も含め世界各地から注目を集め観光客が訪れます。その数、年間100万人以上。今では台湾を代表とする観光地の1つとして数えられています。

 

 

しかしその「猫の天国」である侯硐、急増した捨て猫が現地の猫にとって代わっているという変質が問題しされています。猫と人が混在する集落にどんなことが起きているのでしょうか。

 

 

侯硐(ホウトン)過疎化から賑わいを取戻す

1920年代、日本統治下にあった侯硐は炭鉱業で栄えたが、90年の閉山後は一気に過疎化が進み、転出者が置いて行った猫たちが野生化し、一部の住民がエサの世話などをし数が増えていった経緯があります。

その後、その村に光を与えたのが台湾の写真家である簡佩玲さん。猫夫人とも猫博士夫人とも自称する猫をテーマにしている写真家で、2008年頃に訪れた際この地の猫の多さに驚き、自身のブログや著書で紹介を開始。その後、多くの猫愛好家に呼びかけ、猫のワクチン接種や避妊・去勢などの医療をはじめとした各種環境問題に取り組みながら、ボランティア活動を組織します。

 

 

世界6大猫スポット侯硐(ホウトン)

10年1月に侯硐を訪れる観光客は数にして500人程度。その後、TVやSNSの普及に乗じて猫村としての侯硐の評判が拡散し、その年の後半には月間数万人もの観光客に膨れ上がります。

さらに13年には米CNNが「世界6大猫スポット」として侯硐(ホウトン)を紹介。人気はさらに過熱し観光客は倍増し、年間100万人もの観光客が集まし、猫をテーマとした土産店や食堂などが相次ぎ出店し、観光で過疎化した村が賑わいを取戻しています。

しかし、一方で別の問題が浮上。外部から捨て猫が急増しているとのことです。

 

 

身勝手な人間

「またか」— 地元に住む初老の男性が飼う猫の生い立ちを教えてくれた。4年前、自宅近くで生後間もない2匹の姉妹猫が捨てられていた。その男性が飼う猫は五十匹以上。捨て猫を見て見ぬ振りできずに増えてきた。男性は嘆く、「考えなしに飼いはじめ、要らなくなったらすぐ捨てる」と、身勝手な人間に憤りをにじませる。

病気の猫が捨てられるケースが多く、14年には感染症が発生し多くの猫が死んだ。猫を大事に扱うよう村一丸となって観光客に呼びかけ、さらにはペットの遺棄は最高15万台湾ドル(約56万円)が課せられるが、それでも捨て猫の数は止まらない。

 

日本にも多くの猫が住む「猫島」があります。また、宮城県の田代島や福島県の相島も台湾の侯硐(ホウトン)同様、米CNNに「世界6大猫スポット」として選ばれています。近年の猫ブームにより観光客が多く訪れ、商業化によりもとの環境が崩れることに危惧している地元の島民は少なくないようです。

 

ペットを通じて命の尊さ、そして愛情を教えてくれますが、同時に身勝手な感情、行動も取ってはならないこと、これもペットを通じて教えてくれているような気がします。

 

米CNN掲載の「世界6大猫スポット」

・アメリカ:フロリダ州、ヘミングウェイ博物館
・イタリア:ローマ ラルゴ・アルジェンティーナ広場
・トルコ: カルカン
・台湾:  侯硐
・日本:  宮城県 田代島
・日本:  福岡県 相島

 

 

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